アフガンからの米軍撤退という事態

首都カーブルから日本大使館員の退避に伴い、日本でもアフガンのニュースが流れているようだ。最近は簡単に誰にでも動画が発信・掲載できることから、当地でも色々なニュースに触れることが出来る。在アフガン、ロシア大使館発、「ガニ大統領が車4台に現金を積み込み空港に待つヘリコプターで脱出する際、現金の総てを積み込むことが出来ずに空港へ放置した」なるニュース。別の動画ではガニ大統領がカム航空機で国外へ出るニュースなどと、なかなか興味が尽きない。日本でも流れているニュースは、空港で駐機、飛び立とうとする軍用機などに群がり、乗り込んでアフガンから脱出しようとする人々、飛行機から振り落とされて7人が死亡などのニュースかもしれない。カーブル内にいる知り合いからは「街は静かです」との、緊張感の感じられない写真が届いている。

どこの国でも大統領や首相など、指導者たる者は自分の落ち度を認めようとはしないものだが、その落ち度を如何に上手く言い表わし、国民や世界を納得させるのが指導者には問われるのだろう。世界の多くの国々、国家指導者たちは「アフガンは再びテロの温床になる」とバイデンを非難するが、バイデはアフガンからの撤兵決断を早すぎた、間違っていたなどとは思っていないようだ。まぁ、思っていても口には出せないだろうが。そしてアフガンからの米軍撤退は、いつ撤退しても必ず混乱になったと想う。アフガンからの米軍撤退という事態は、いつかは撤退しなければならないという事態を生み出した、アフガンに無用の戦いを生み出した前大統領ブッシュのの大々過失だ(その裏でブッシュ一族と軍産複合体は超潤ったが)
何年も何年も継続してアフガンに軍事費を垂れ流す愚を止めようとしたオバマやトランプ、撤退指示を明確に出したバイデンは正しいとオバハンには思える。一つ間違っていたかもしれないのは、撤退前にタリバン執行部との話し合いが「宙に浮いて」、新しいアフガンの展望を生み出せなかったことだろうか。