忍耐の時

先週初めから不安定な天気に翻弄されている。昨日などは未明から朝7時過ぎまではピッカピカ快晴。後、黒雲湧きあがり遠雷、雨。午後遅くになって再び晴れと目まぐるしい天気で、眩暈と頭痛が1日おきという忙しさ。エアコンの必要な日があるかと思えば、ストーブの欲しい日もあるという4月など、オバハンがパキスタンへ来て初めてだと思う。    
明日でロックダウンの4週間が終わる。まだ延長の発表はないが、首都圏のロックダウンは「規制」さえ守れば良いようで緩やかだ。レストランなどはテイクアウトのみという形で開いているし、店もマスク着用必須で一店に3人、あるいは4人しか入れないなど、3密にならない配慮が守られている。何よりも首都の街中は広々して普通に暮らしていれば3密になれない。むろん食料品店も開いているから日々の暮らしに不便は皆無だ。    
ただ、過日も書いたように日雇い労働者の占める割合が多い職種、農業などの第一次産業(人口の約40%が従事) 続いて建築・製造関連で約20%、輸送や下ろし業など20%弱がほぼ解除になり、ロックダウンの影響をモロに受けるのはサービス業など、僅かになりそうだ。パキスタンの経済事情は非常に脆弱、日銭が入らなければ飢え死にする人たちが多い。ロックダウンの部分解除は仕方がないとは言え、恐ろしいことだ。    
旅行会社を初めとする事務所のスタッフたちは1ヶ月も前から事務所を閉めているが、家のスタッフたちには休みがない。田舎から来ている者たちは住み込みだし、一旦、田舎へ帰った後は家の前でのテント生活2週間が待っている。そのせいもあってこの1ヶ月、誰も田舎へ帰ろうとはしなかった。だが精神的に弱い者にはキツクなっているようだ。自儘に田舎へ帰る=職場放棄に通じる。第一いま辞めれば断食明け大祭ボーナスと長期の休暇、さらには大祭の2か月半後に続く犠牲祭のボーナスも棒に振る。スタッフたちも忍耐の時だ。