6月、夏至を挟んでの1ヶ月は1年中で最も暑い季節のパキスタンだが、末からは何度か1時間くらいの降雨に恵まれ気温が下がった。ようやく本格的なモンスーンに入ったようだ。 今朝は雨が少しパラつき今夏で一番涼しいと感じられたので1か月ぶりに窓を開け外気を入れた。しかし陽が射せば蒸し暑くなるので暑さの質が変わっただけで、過ごし難いことには変わりはない。あと2ヶ月余も我慢をすれば空気の乾く季節になるから、それまでの辛抱だ。とは思うものの、この6月は何をする気にもなれず、ひたすら本を抱えて部屋へ籠ってしまった。暑さ寒さに負けまいと気を張るサドマゾ生活にも少し陰りが見えた。(真夏でも自室では絶対に使うことのない)エアコンを(勇気を出して罪悪感に苛まれながら)入れても室温は32℃くらい、パソコンから吹き出る熱風は73℃、アイスパックは10分で融けるしPCの近くには寄りたくもなかった。 電気もない生活をする人たちの暮らしを想えば、オバハンにとってはエアコンは罪悪を感じさせる物品だ…
さて、今月からに予定されているアフガン駐留米軍の撤収。すでに報道されている事柄は、『現在10万人規模の駐留米軍のうち、3万人を2012年末までに撤退させる方針と表明、今年末までの撤収規模は約1万人となる見通し』だとか。ということは7万人はそのまま残ると… 。
アメリカがアフガンからの撤収を表明して以来、各地で治安の悪化が目立つ。数日前のカーブル・コンチネンタルへの大掛かりな襲撃もその一つで、「臭い」としては、オサマ事件と同じだな。
どこかに米軍の撤収を歓迎しないグループが居て、出来るだけ撤収させない、撤収しなくても良い理由などを考え実行しているのだろう。 国連の発表によれば、「今春以降のテロ事件発生数は昨年を50%以上を上回っている」と。 報道では、アフガン国内では「米軍撤収は時期尚早」との声も高まっているとあるが、アフガン国内とは具体的にどこのだれを言うのかな。
いつも思うのだが、気になる記事の書き方というか、報道のし方がある。取材や現地の新聞を抜粋する記者たちは何も思わず、何も感じずに書いているのかもしれないが。
先般の報道の一つに、「国連アフガニスタン支援団(UNAMA)の発表で、今年5月にアフガンで戦闘やテロの巻き添えで死亡した民間人は368人で、統計を取り始めた2007年以降、月間での最多死者数を記録した」と。 まぁ、ここまでの発表は良いとしよう、データーに基づいて事実なんだろうから。 しかし、「8割以上が旧支配勢力タリバンなどの武装勢力による攻撃の犠牲者だ」と言うのには、ちょっとなぁ…と思ってしまった。
例の不可解と言うべきか、バカくさいと言うべきか。オサマ・ビン・ラディンの事件以来、確かに各地で犠牲者は増えて出ている。だが、それらは一口にタリバーンなどの武装勢力によるものではないはずだ。アメリカの無人機によるもの、アメリカの誤爆によるもの、アメリカが混乱を起こすために仕組んだもの等、結構な数がある筈なのに。さらに言うならば…アフガンやパキスタン政府の度重なる要請にもかかわらず、米軍の無人機による攻撃は止んでいない。 数字に出た民間人の犠牲者は、タリバーンによるものが大半だと言い切るような報道にはオバハンは納得できないのだ。
しかしアメリカという国のドラマ作りは(当事者でないので無責任な書き方になるが)、ハリウッド的で、そして同じレベルだ。911同時多発テロを演出、「モンスター」オサマ・ビン・ラディンを産み出し、この手のドラマで世界侵略を如何ほど進めて自国産業に貢献して来たか。いやはや素晴らしい