仔牛肉スペアリブ・オレンジ煮

「賄い」にはいささか自信を持っているオバハンだが、一昨日つくった夕食の「スペアリブ・オレンジ煮」は、この世のモノとは思われなかった。おしゃれに鴨肉のオレンジ煮とかも「料理本」にはあったが、買い物スタッフが牛のスペアリブを買って来たのでと。   
そもそもの原因はスペアリブにあると言ってよい。圧力なべで柔らかく茹で上げておいたが、屠殺が悪かったのか、単に肉が新し過ぎたのか・・肉臭がきつかった。それにオレンジの季節も終わっている。わざわざマーマレードジャムを買いに行って貰うのも悪いと思い「得意」の代用を考えた。   
オレンジも杏も黄色で甘い。干し杏は水で戻してジュースとしても使えるし、ケチャップ代わりにもなり得る可能性があるものだ。足りない酸味は果実酢で補って・・と、抜群のアイディアに酔ったネ。ただ、肉だけでは嵩が少なくて愛想がないからと、盛り付け時には肉の下に茹でキャベツと人参、彩りバッチリ。「総菜は創造」と立派な料理本の表紙にあったもんな。肉と杏の味が浸みた野菜はどんなに美味しかろう! 最後の盛り付け時に気をつければよい!と、一手間省くつもりでみぃ~んな鍋に。     
出来上がりはオバハンの人生で空前絶無、見た目もテーブルに出そうか出すまいかと悩んだくらいにワーストワン。まぁ反省はある、キャベツも悪かった。生ごみゼロを目指すあまり、外側の硬い葉をつかったが、キャベツのアクって結構きつい。息子からのブーイン「この無国籍料理、見た目からして不味い、味も超不味い。頼むから生ごみゼロを止めて欲しい」と。オバハン自身も(口には出さずに踏みとどまったが)不味くて飲み込むのに苦労した。     
だからと言って捨てるわけにはいかん! 翌朝、スペアリブの杏煮は茹でこぼし、野菜はお犬様の餌に。臭いが鼻につく肉は一時冷凍庫へ・・まったく夢にまで出た。二度と杏煮は作るまい!