最終オペレーションが開始!!

2007年07月10日の便りより
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昨夜は、10時頃から1時まで、マスジッド側3方向を壁で囲まれた小さな空間に靴を履いたまま仮眠。睡眠不足でスッキリしない頭のまま政府による神学生との交渉を見てから再び仮眠。未明4時過ぎ大爆発音で目覚め、TVを付けると「交渉失敗」の字幕。いよいよ最終オペレーションに突入のようだ…。

この1週間の長かったこと。
双方の銃撃戦が派手な日、また昨日のように朝から比較的銃撃戦が少なかったり、嵐の前の静けさに高まる緊張、心理的圧迫感。

朝5時過ぎ、日本にいる息子からの電話。
「軍はモスクの敷地内に突入した。攻撃は最終ステージに入ったから絶対に屋上へは出ないように!」
「わかった!!でも見たい、見たい、見たいよぉ~~!」

屋上へ上がらなくとも、また自分の目で見なくとも、黒煙の臭い、催涙弾の臭いで咳が止まらない。
大音響の爆発音の度に、古い方の建物は震度2くらいの揺れ、木製の窓枠からは振動と共に小さな木切れが落ちて来るという。犬たちも恐怖なのか鳴き声がMAX。

今回(最終オペレーション)の救いは、明るくなってからの攻撃でオバハンたちの恐怖心も緩和されたということか。暗闇での爆発音、銃撃音は不安を増幅する。3日前から鉄条網の外で待機していた数10台の救急車が、サイレン音もなくオバハン宅前の道に数珠繋ぎに入って来、現場へ向かう。

現在、突入から6時間以上たつが、未だ振動を伴う大爆発音は絶え間なく続いている。対して反撃の銃声音は止んでいる…。どうぞ大きな自爆がありませんように。突入した軍人にも犠牲者が出ませんように!

マスジッドから負傷して出されて来た立て篭もりメンバーを7~8人が担ぐ。その担架の上で歯を剥き、暴れ騒ぐ狂信者。「俺に触るナァ~~放っておいてくれ~!」軍人も医療関係者も、現場近くで流れ弾に生命の危険を冒しながら担架を担ぐ。

NHKからの電話。
「朝早くからスミマセン、教えて欲しいのですが」
「取材ですか?」
「いえ安全確認です」

NHKから安全確認をされる筋合いはないと思うが、大使館も凄く心配しているというから現状説明…。
しばらくしてから「さきほどの話を、もう一度して貰えませんか?」
「これ、放送で流すのですか?さっき取材じゃないって言ったじゃないですか!いい加減にして下さい!」ガチャン!

実に失礼極まりないと思う。取材なら取材と最初に断るべきだ、ムカツク記者じゃ!