杏の花 満開のフンザ

子供たちは春休み、パキスタンで暮らしながら11歳と9歳になる息子の娘たちはギルギットやフンザへ行けていない。杏やリンゴの花満開、そしてカラコルムの俊峰も見せてやりたい。
ついでにオバハンの運営するギルギットの母子保健センターへもと少し欲張った計画。
子供たちには「電気は日に2~3時間しかないよ。お風呂にも毎日入れないよ。雪にも見舞われるかも、ホテルにはストーブがないかも」と事前の教育。オバハンの大好きな北方地域を嫌いになられては困るので、あれこれ配慮。
予想に違わずフンザでは未明の雨が雪に。薄っすらと雪化粧の山々を背景に、杏とアーモンドの花満開が素晴らしい。アルティット古城の裾に建てられた特別客用のゲストハウスと庭の素晴らしいこと。貧乏性で北方地域ではシャワーも浴びずに1週間や10日は過ごすものと決めていたオバハンの常識が覆った!

フンザから戻ってギルギットでは母子保健センターで修了式や、バザー、植林等々。
今春の修了式では村の小教室から初めてセンターへ来た74人が「こんなに大きく立派なセンターなんだ」と感動し、記念写真を撮りまくっていたのが印象的で、涙が出そうなくらい嬉しい修了式になった。
出席者の20%くらいが家から携帯電話を借りて来ていて、互いに写真を撮っていたのを見て、世の中が変わったことを思い知らされた。3年前までは写真を撮られることを嫌がって顔を隠していたのとは大違いだ。


必死の看護・介護の甲斐もなく、3歳にもならない若いラブラドールが1か月前に若い命を終えた。2年半前の誕生日にプレゼントされた子犬を超可愛がっていた息子の娘は、医者から先天的な病気だと告げられた時から落ち込みが激しく、毎日、時間のある限り添い寝までしていた。10歳にも満たない子供に命の大切さ、生きているものは何時か天に召されるので、その覚悟が必要なことを教える機会に恵まれたとはいえ、心身ともに厳しい2ヶ月間だった。我が家には常に数匹の犬がいるのだが、そのほとんどが天寿を全うする。今回のように若い犬を亡くすのは初めてのことだ。