ガソリンがない。

5日ほど前からガソリンスタンドに並ぶ車の列が長い。
約6年半ほど前には1バレル147$もした原油が、今では3分の1にまで下がっている。消費者としては単純に喜びたいが、まだまだ下がると見たものかパキスタンの石油会社は輸入を見合わせていると。そのせいで国内消費分のガソリン類がないらしい。 一部、報道によるとガソリン類は、この先1週間は入荷がないというから、不急不要の者たちは賢明にも車の使用を見合わせたようだ。

そのせいで昨日のフランスの風刺週刊紙に対するデモは、予想より大幅に低調だった。
朝早くから主要道路にはデモ隊を阻止するためにコンテナが並び、メールでも危険地域の警戒警報が出、学校も早めに終業となったが、国内には燃料が無いとあって、抗議の人々は首都近くまでやって来れなかったようだ。
大昔にはアメリカ大使館の焼き討ちなどがあったイスラマバードだが、フランス大使館の焼き討ちなんてことになったら大変だ。国内にガソリンなどの燃料がなかったことが、政府にとっては幸いだった。
もっともカラチなどでは負傷者が出ているが、概ね国内各地は静かな金曜礼拝日で終わった。

おまけに2ヶ月ぶりの雨を4日前に見たので、メトロの大工事で舞い上がっていた土埃も落ち、排気ガスもないせいで久々に澄んだ空気の町になった。澄んだ空気の下、陽射しが眩い。
明日の日曜日も、走る車の少ない静かな休日となりそうだ。