アフガン人=タリバーン(テロリスト)という誤認識

アフガン人=タリバーン(テロリスト)という誤認識は、アメリカや日本人だけではなくパキスタン人(官憲)の中にもある。アフガンに居る事務所のスタッフを青森の果樹園に(研修のため)送り出すにつき、日本語の研修をと思いながら今までズルズルと延期になってい最大の理由が、招聘予定の4月初めよりパキスタンが対テロにつき、厳戒体勢になったからだ。

アフガン人たちが国境を越えた途端、首都イスラマバードへたどり着くまでの間に何十という検問所があり、官憲にアフガン人だというだけで逮捕される可能性が物凄く大きかったのだ。 そして誤認逮捕であっても、一旦捕まってしまえば釈放までの道のり手間暇は大きい。 オバハン事務所の周囲にも情報局員たちが常にウロチョロしている。概ね外国人たちは情報局員の調査対象者だ。オバハンも例外ではない。

誤認逮捕後、釈放されてもアフガン人はマークをされ続けるし、情報員たちがオバハンの事務所をさらに厳しくマークするようになればウザイという一言では済まないと、マネージャーたちがワイワイやかましい。マネージャーたちも、なんとか火の粉を避けたいと必死の様相だ。
さもありなん、反対にオバハンがアフガンへ行くと、30数年もパキスタンに暮らしているオバハンはパキスタンから送り込まれたスパイと見られるからなぁ…。 敵対している国というのは、常に疑心暗鬼であり、そこまで緊迫しているようだ。

しかし果樹園への研修時期やアフガンでの活動時期は限られているので、ついに決心をしてアフガンからスタッフを呼ぶことにした。オバハン事務所のマネージャーたちは、アフガン人が国境から乗り合い車輌を利用して首都へ来ることにも断固反対!!
「どうぞ経費には眼を瞑り、ペシャワールからは某所のレンタカーを利用して下さい」と騒ぐ。
万が一、彼らが誤認逮捕をされた場合に、アフガン人とオバハン事務所の関係が当局に文書で残ることは、後々問題になるというのだ。某所のレンタカーが火の粉を被るのはしょうがない、オバハン事務所が文書に残りさえしなければ良いと言うのだ! パキスタンとアフガンの関係が良く見える。