ギラニ首相による施政方針

昨29日土曜、ギラニ首相による施政方針が国会で述べられ、野党をも含む(歴史的な??)満場一致によって「首相支持」が表明されたという。
すでに「ムシャラフ大統領に解任された裁判官の復職など法秩序の回復。対話などを通じたテロの撲滅を『国の重要課題』と位置づけ、すべての勢力に全面的協力を求めた」など、一部は日本でも報道されているが、それ以外は国内的なこととしてか報道されていないようだ。

が、貧しい民衆の味方、ギラニの本領が施政方針に表れていると思うので、その一端を(新聞の見出しから)羅列してみる。①人民党らしく労働者の最低賃金をほぼ2倍にすること。 ②主食(小麦)に対する支援(たちまちナーンの料金が25%安くなった)。 ③首相官邸の経費を40%も削減。 ④大臣の使用する公用車を1600ccの乗用車にすること、航空機使用はビジネス・クラスの禁止。 ⑤官庁や官公舎の修理はすべてストップとすること。 ⑥マドレッサ(神学校)運営の(より良き)見直し。 ⑦生産を高めるための灌漑用水網の整備など等。
無駄は一切合切省き、必要なことは直ぐに着手という方針のようだ…。やり過ぎて足をすくわれないと良いが…

パキスタン人民党(PPP)は政権を取ったものの… 国家予算は破綻しており、実際問題としてギラニやザルダリは夜も寝られないくらいに悩んでいると漏れ聞く…。

さもあろう… 各省庁にはムシャラフに繋がる者たち(次官や次官補)その秘書たちが大きな顔をし、有能な者を押し退け、縁故採用の連発。さらには内容ナシの会議やセミナーを開催。膨大な数の参加者全員のアゴ足すべて等など。更には(日本でもそうであろうが)無駄な道路工事に官公庁舎の改築など等。どこへ国家予算が水泡のごとく消えるのかと思える経費の消耗がここ数年間も続いていた。

すべての面でパキスタンを立て直すことは至難だろう… が、頑張って頂きたい!!