アメリカ離れ…

時代の流れが変わった…と、思う。
かってはアメリカ様べったりのサウジアラビアが、アメリカ寄りの姿勢から一歩も二歩も離れた気がする。

ブッシュが中東訪問。ブッシュに同行のライス米国務長官サウジアラビア外相が共同会見。
「核問題を抱えるイランへの圧力強化を求める米国に対し、サウド外相は『イランは重要な隣国だ』と語り、一線を画す姿勢を明確にし、また、サウド外相はイランについて「我々は何も悪意を抱いていないと述べ、核問題やテロ支援でイランを『世界の脅威』だと訴える米国との認識のずれを隠そうとしなかった」と。  
また、「パレスチナ和平問題では、ライス長官が『アラブ諸国イスラエルに(関係改善への)手を差し伸べる努力をすべきだ』と要求。これに対し、サウド外相は『和平案を提示する以外にどのような手を差し伸べることが可能なのか分からない』と反発した」と。

昨年12月初め、中東(カタール)でGCCペルシャ湾岸諸国、国際会議が開かれた。続いてアブダビOPEC会議。このGCC会議では、イランの大統領が招待され、オブザーバーとしてだが参加していたと。GCCは親米諸国の集まりであり、そこへ反米的なイランを招待したというのは驚くべき時代の変化ではなかろうか? 
今や、GCC諸国でもハーバードなどで学んだ若者や中堅がたくさん育って来て、オイルを武器に団結、戦略を持てば世界が変わる(変えられる)との認識を持ち出したのだと思う。アメリカの覇権主義、なりふりかまわない「テロとの戦い」なる実態のないものに倦んで来、さらにはアメリカをアテに出来なくなったと感じる各国指導者も多くなったということだろう(なのに、日本だけが気づいていないのか? そんなわけはあるまいに…)
今まで途上国と呼ばれていた国々も互いに団結、戦略を持つようになったということだ。

世界人口の半分近くを占める中国とインド。かっては敵国同士であった、その両国が戦略的協力パートナーシップの強化を確認したというのも凄い…