テロとの戦い?最前線

降りだした氷雨はきょう5日目になっても止まず、落葉樹がすべての葉を散らしたおかげで庭は落ち葉で埋まった。葉がなくなった樹の間からは雨模様の空が大きく広がり、雨の止む僅かな合間にはマルガラ丘陵がのぞめる。家の中ばかりにいるので、視野が広がった窓からの景色にも、ちょっとした感動がある。
しかし、この冷たい長雨で生鮮食料品の値段が、またまた上がることだろう…

パキスタンの治安悪化は深刻(家の中にいる限りは、無風状態)で、海外からのお客は減り、オバハンが居候をしている「ラベンダー・ハウス」でも閑古鳥が鳴いていて2000年春の営業以来、最低の売り上げらしい。首都最大級のホテル、マリオットでも事情は同じらしく売り上げが激減、先月末には従業員300人を解雇したという。
キリスト教徒にはイスラーム過激派から誘拐予告や脅迫が届き、キリスト教NGOのスタッフたちもピリピリせざるを得ない昨今の治安状況では、ミッションなども軒並み中止、海外からのお客が減って当然だ…

イスラーム過激派のテロや戦闘による、昨年の死者が3448人に上った」なんて現況の数字を見るだけで、パキスタンは恐ろしい…と誰だって考えてしまうだろう。 テロの多くが軍人や警察を狙ったものであり、そのテロの多くも北西辺境州に集中しているとはいえ、どこでどう巻き込まれるのかも分からない。
きょうの新聞をザ~ッと極く簡単に見ただけでも、爆弾テロ5(うち1つはペシャワール市内の軍基地に11のロケット砲を撃ち込むという派手さ)、CDショップの焼き討ち2ヶ所、誘拐2というありさま。
パキスタン日本大使館からは頻々と治安情報が流されて来る。とにかく「不要不急以外は外へ出るな」の一言につきるだろう。

英連邦からの除名(経済制裁など等)、原油高騰、ブット暗殺で先行き不明。昨日のドル換金率は約6年ぶりに最大のルピー安、徐々にパキスタン経済は打撃を受けつつあるようだ。