ブット家の後継者

昨夜8時過ぎ、ムシャラフ大統領がテレビ演説で「ブット元首相暗殺事件の捜査を、英ロンドン警視庁に依頼した」というので、オカシイなぁ?と思っていたら… 過日の暫定首相ソームロによる「謝罪」は、翌日の新聞で「政府の意とするところではない」と否定されていたと。知らんかった…

ロンドン警視庁パキスタン官憲による合同捜査が、ムシャラフの言う「科学捜査の分野というパキスタンの弱点を補って、真相の解明が出来ればいい」のだが。また、ムシャラフアフガニスタン国境付近を拠点とする、イスラム過激派司令官らを名指しして、「彼らに暗殺の責任があると信じる」と述べたが…
巷では、ブット暗殺の黒幕は政府要人の●●氏だと囁かれ始めた。巷の噂とは言え、その噂には裏づけとなる根拠が大概ある。しかし、黒幕が逮捕されることは(独裁政権の下では)あるまい…

ブット元首相の後継者として注目を集めている息子に、彼を「セクシー」と称するネット上の女性ファンが集まっていると読み、バッカくさいと不快感を持っていたオバハンだが…
きょうの新聞に載っていた、ブットJr.の写真には目を奪われた。ブット元首相の息子もメガネを外せばなかなか根性のある表情になる…と、感心していたが、実はブット違い。
写真は、巷の言うブット元首相の夫ザルダリに殺された、ブット元首相の弟ムルタザの息子ではないか… こちらは急遽「ブット」を名乗り、後継者の座についた元首相の息子とは違い、生まれた時から正真正銘のブットで、ブット元首相の長男より、弟ブットの長男の方が数倍光っている。なお、付け加えるなら弟ブットの娘も超優秀で切れ者だが、ブット元首相の娘はイマイチに見えるというのも、巷の一致したところだな…
後継者の座を廻って兄弟姉妹が死力を尽くす… 民主主義とはほど遠い、まるで戦国時代そのものだ。

ブット暗殺から約5日間、この間に生じた暴動などで58人が死亡、89人が負傷。商店802カ所(焼けた商店の件数は10倍以上になろうが) 窓ガラスを割られたり壊された店、数知れず。銀行285、鉄道駅27、車輌572台と報告されている。しかし総選挙が2月18日と決まり、PPPもその延期を受け入れたというから、今後は人々の関心がそちらを向くのだろう。