ブット暗殺(警戒レベルは最高度に)

常に厚い人間の楯に護られ、防弾チョッキも着けていただろうに、ついにと言うべきか予想していたことが起こった。厳しい警護の中で実行された暗殺だから、自爆犯は軍関係者の可能性もあると一部では報道されているが、大集会には厳重な警備もへったくれもない。ボディチェックなどは出来るわけもない。

ブットはムシャラフ以上の親欧米派、政権に復帰をすれば(反米)テロのための掃討作戦を米国の言うままに推し進めるだろうと見られたから、ブットの暗殺は(やはり)イスラーム過激派のしわざと見るべきかも。(と思っていたが、朝のニュースではブットの至近にいて負傷した人が、病院のベッドで「犯人はカラシニコフを撃った」と。もし、そうならば、そんな物を持ち込む一般人はいないから、軍関係者が疑われても仕方がない。しかし冬場のことゆえ、仮に一般人であっても、男物の大きなチャドルの下になら、銃身の短いカラシニコフ程度は持込が簡単だと考えたり…)

ブットの暗殺を防げなかったムシャラフ(政府)は責められるべきだろうが、大人数の集まる場所などで狂信者を阻止するのは不可能だ。今回、狂信者はブットの至近で防護されていない首(頭)をシッカリと狙っている。
しかし、この事態では、連立政権を目論んでいたムシャラフもショックを受けていることだろう。

今朝未明、ブットの夫ザルダリ、そして子どもたちがドバイからラワルピンディの空港に到着。そこからはヘリコプターでブットの故郷ラルカナへ遺骸を移送、1977処刑死された父ブットの近くに埋葬されると。イスラーム教徒は24時間以内に近親者に見守られて埋葬されるので、葬儀が出来るのか? どこへ埋葬されるのか? どうなるのか等と実はとても案じていた。亡くなったのなら、静かに休ませてあげるべきだ。
ブットの率いるPPPは40日間、喪に服すというから総選挙はどうなるのか?

昨夜は全国各地でブット暗殺に抗議をする支持者などで暴動が発生。一般商店やバス、乗用車だけではなく、一部では銀行や裁判所なども政府関係の建物も燃やされ、相当数が死亡、負傷したものと見られる。
きょうは金曜礼拝日、政府は国内の警戒レベルを最高に引き上げた。
また、きょうから3日間は国内すべての学校、会社、銀行を閉鎖すると発表。早い話が家から出るなということだ。

この分では総選挙の実施も危ういな…
遅くまで救急車だか、警察の車が走っていて、寝苦しかったなぁ…