ロング・マーチ

ブット元首相を初めPPP党員たちの多くは昨11日、抗議活動のためラホールに向かった。
ムシャラフの記者会見を終えた各国の報道陣も、大挙してラホールへ向かった。
またしてもテロ予告が出ていることを思えば、ロング・マーチへの参加も根性が要る。もっとも、イスラーム教徒たちにとっては、「死ぬ日は決まっている。すべては神の御心」と思えるのか、参加者にはさほどの危機感はないようだ…

アメリカの後押しでムシャラフと共に政権を担う予定のブットが、ラホールから首都イスラマバードへのロング・マーチを「強行」すると、「強行」することが特別であるかのような報道が日本では多い。しかし当地に暮らす多くの人にしてみたら、出来レース上のことだと冷めている。

ムシャラフに反対した将軍や多くの政党幹部が拘束、国家反逆罪に問われているにもかかわらず、PPPのみが政治活動をしている不可解さ…  他の政党にとっては実にムカツク話だろう。多くの人の恨みをかいながらでは、総選挙が終わっても国内はまとまらない。
(ラホールからのロング・マーチは、政府が許可しない方針と。PPPの幹部は猫の目のように政府の方針は変わり、「来る」と思ったPPP政権が「来ない」と思われたり、また「来る」と確信出来たり。雲行きがコロコロ変わって、もう、何がなんだか分からない。ムシャラフ自身も何をしているのか、言っていることが自分でも分かっていないのではないか…と、嘆いている)

13日はブットによるロング・マーチ。 14日はムシャラフの大統領任期が切れる前日。最高裁ムシャラフの選挙資格について、どう判決を下すのか? 陸軍参謀長を辞任して軍服を脱ぐのか? 15日は総選挙に向け議会解散
非常事態宣言の解除ナシに総選挙となれば、どこがデモクラシーなのかとあらためて問い直したい。


6月半ばから9月上旬まで異常に長いモンスーンだった。対して9月上旬から雨ナシの2ヶ月間。久々に首都近郊へ出かけたら、靄って見通しは最悪。まるでパキスタンの近未来のような見通しだったワ… どうなるのかなぁ~