パキスタンの軍事力

2日続きの本降りで首都を取り巻く空気が正常化され、マルガラ丘陵の山々が近年稀なくらい近くに見える。丘陵までは我が家からは3km離れているのだが、今朝は手を伸ばせば届きそうだ。雨で延期になった独立宣言記念のパレードは朝10時からだと聞いていたが、編隊飛行を見逃すまいと律儀なオバハンは屋上で青梗菜の植え替えをしながら待機。
例年、パレードではパキスタンの軍事力が披露されるが、思い返せば1999年ムシャラフによって起こされたクーデター以降、数年間が最も気合が入った軍事パレードの時代だった(パキスタンは1947年の独立以来3度の軍クーデターを経験し、独立以降の30年間以上が軍事政権時代だったと言える) そのムシャラフ時代の空海軍による編隊飛行は、国が持っている機種をすべて飛ばせていたのではなかったろうか。それから思うと今朝の飛行は淋しいが、それでもアメリカから供与されたF16を初めに、JF-17、ミラージュなど等の他に、さまざまな航空機の編隊がいつも通りの規則正しい飛行を見せてくれた。我が家の1歳8ヶ月は編隊飛行は無邪気に喜ぶのだが、戦闘機の空気を切り裂く爆音・圧迫音には身体を震わせ怯える。
戦闘機の急降下、急上昇、仮想弾を15発ばかり発射して現場から離脱する時の鮮やかな飛行は、見ている者の眼を楽しませてはくれるが、イザ本当の戦争になったら、これらの戦闘機がどれほど役に立つのか?と大きな疑問だ。核のボタン1つで決着が付くような今どきの戦争、戦闘機などは正直、抑止力にもなるまい・・と想うのだが。ちなみにパキスタンの軍事力は世界で15位、4位のインドには大きく差を明けられている。
*記念式典にはコロナ療養中の首相イムラン・カーンの姿はなかった。