北朝鮮の首領サマ

つい先日、アメリカはパキスタン国境に近いアフガニスタン東部で、MOAB(大規模爆風爆弾)とやらを過激派組織(IS)に向けて投下した。 MOABは非核爆弾の中では最強の破壊力を持ち、GPS衛星利用測位システムで攻撃目標に誘導するというではないか。
特にトンネルなどの地下設備破壊に有効だと言い、米軍が実戦で使用するのは初めてという。 アメリカは民間人の犠牲を防ぐため、細心の注意を払ったと言うが、死者は40人以上とみられていることから民間人も含まれているに違いない。 トランプ大統領は新型爆弾の投下について「大きな成功を収めた」と言うが命は命だ。
このニュースはパキスタンでも大々的に取り上げられ、次々に開発される新型爆弾の実験場のように扱われるアフガニスタンに、同情と身勝手なアメリカへの怒りが渦巻いた。

そして、このニュースからは17年前のアフガニスタンタリバーン政権時代と今の北朝鮮問題がオバハンにはオーバーラップして見える。
アメリカの言う「危険を感じたら先制攻撃が許される」という傲慢さが。 北朝鮮も首領サマは地下施設にお暮しだというから、「その地下施設破壊の実験」を兼ね、かつ北朝鮮への心理作戦の一環、脅威を煽っているに違いないのは分かる。 
17年前のアフガニスタンは「イスラーム教徒であること、パシュトーン人の誇りと信義にかけてウサマ・ビンを守ろう」として、アメリカに空爆された。そして17年たった今もアフガニスタン国民の暮らしは良くなっていない。
北朝鮮には北朝鮮(首領サマ)の「誇り??」「信条??」「恐怖」があるのだろう。 アメリカの脅しに屈してくれれば良いが、首領サマは「わが国は、決して戦争を恐れず、避けることもしない」と警告しているというではないか…… 
アメリカは北朝鮮から遠いが日本は近々にある。