パキスタン近況

先週半ば、2日半もの土砂降りに見舞われた首都と周辺部。我が家でも半地下の部分にある事務室やスタッフたちの居住区は下水からの水が逆流して、昨年に続き床上10㎝もの浸水。1年に1度、カーペットが洗える…と前向きに考えてみたが、後始末は大ごとだ。

雨はインドの北部とパキスタン北東部に降り注ぎ、悠々と流れて現在はパンジャーブ平原で洪水になっている。
2010年のインダス河大洪水では中流域の住民2200万人が被災したが、今回も100万人からに避難を呼びかけているという。 パキスタンではこの10年余、雲が多く全般的に気温は下がっており、雨の日も昔に比べれば多い。温暖化の影響というのか、なんということかのか?


さて、大統領官邸前の抗議集会。国内での報道は減ったものの、そろそろ1ヶ月間に及ぶ。
カドリ師の率いる宗教政党団体は大統領官邸前に1万人の住民を擁する1つの町を作ったかのようで、人口は徐々に増えている。 
何十台ものバスを動員し、時おり抗議のメンバーを入れ替えてはいるが、「1年でも抗議は続ける」として屋台店(日用雑貨店、八百屋など)もあり、診療所はむろん、子供たちのために学校までが開かれている。
シャリフ首相は強気の姿勢を崩してはいないが、大統領官邸前の大通りにはカドリ師の率いる宗教団体の検問所があり、封鎖されているので役所へ通う公務員たちは大回りをして勤務地へ行くほどだ。
一般警察官は抗議集会の場を遠巻きにして眺めているという不自然な状況が10日近く続いている。