1人では倒れない、みんなで地獄へ

ムシャラフが自宅軟禁となって、1軒おいて隣の選挙事務所は人も車も少なく静かだ。しかしウチのスタッフたちは「1日も早く選挙が終わらないと安心出来ません…」と、ムシャラフの選挙事務所を睨んで嘆く。 
昨夕方、イスラマバードの中心(我が家からも車で)10分しか離れていない、ムシャラフの自宅(荘園)がある地域で、約50キロの爆発物を積んだ車両が捕まったと。警察によれば、爆発物はリモートコントロールにより起爆するように設置されていたが、当局により安全に処理されたと。

4日前、ムシャラフ前大統領は「反テロリズム法廷」に出廷し、2007年に非常事態を宣言の折に多数の裁判官を自宅軟禁下に置いたことが「テロ行為」に当たるかどうかを審理された。が、ムシャラフは非常事態宣言の書類に署名をしたのは自分だけではない。何人かの軍責任者(現陸軍参謀総長キヤニも含まれる)も審理には引きづり込んでやる!自分だけが地獄へは行かないと息巻いたそうだから、想像を逞しくするならばムシャラフに生きていて欲しくない人間が増えつつあるということか…

選挙戦は静かに進行中。PPPパキスタン人民党の垂れ幕やポスターにはザルダリの写真は無く、ベナジール・ブットの写真と候補者が掲載されているだけだ。PPPから立候補している人間たちも、ザルダリの写真を一緒に載せることのマイナスを良く認識しているということだ。PPPも分裂の可能性が出て来たということだろう…