ザルダリ大統領の後は???

オサマ・ビン・ラーディンへの怪しげな暗殺??が大きなきっかけになり、またアメリカの誤爆で24人の兵士が亡くなる等、今年に入って悪くなりつつあった米パ間の関係が極度に悪化。報道の多くは米パ間のことが中心だ。
しかし国民の間ではザルダリ大統領の「後」は誰で、どうなるのだろう?との観測が取り沙汰されるこの1ヶ月だ。

一昨日の新聞では、『クリケットの元スター選手で、1992年にパキスタンナショナルチームを主将として初めて世界トップに導いた後、政治家に転身したイムラン・カーン氏(59)率いる正義行動党(PTI)が、2013年までに行われる同国総選挙で“台風の目”になる可能性が出てきた』と、ようやく報道している。
『正義行動党PTIが政権の座についたら、主要な汚職・腐敗を90日で根絶する』というのがイムラン・カーンの公約だ。 カラチで開かれるイムラーン・カーンの集会の噂はイスラマでも多くの人が気にかけた。 ザルダリ後を睨み、政権与党になろうと目論む中堅政党の党首などは、自党を解体してイムラーン・カーンの党に馳せ参じる有様だし、中には政権与党の主要閣僚や議員も党から離脱、1年後を見据えて『正義行動党』に雪崩のように鞍替えしている10日余りだ。機を見るに敏な政治家がなんと多いことか! まるで沈没する船からゾロゾロ逃げ出すネズミのように…

過日、ラホールで10万人を集めたイムラーンがカラチではいったい何人を集めるのだろう?と、我が家でも興味深々だったが、25日のカラチ集会では20万人(新聞報道)、実際には50万人は集まっていたと知り合いTV報道関係者の言だ。 「現政権があまりにも汚職に塗れ過ぎているから、とりあえず既存でない政党にやらせてみよう。 たぶん誰が首相や大統領になっても、たいして変わりはしない」という諦めを伴なっているとはいえ、これで『正義行動党』が次期総選挙では相当数の議席を得ることは確実のようだ。
真夏の茹だるような日中でも大統領官邸前で何日間もの集会を行い、イムラーン・カーンは着々と支持者を集めて来た。実際のところ、ここまでの急成長要因は(たぶん○○○によって)仕組まれた匂いがあるとオバハンは勝手に想っているのだが。 とりあえずアメリカとの関係を見直し、汚職追放というイムラーン・カーンにむけ、風が吹き出した。
半年前には誰もがさほど興味も持たず相手にもしていなかったイムラーン・カーン、それが次期選挙の台風の目だと。