「被災者はきょうの暮らしに困窮する」との視点

4月も後すこしで終る。外気温がようよう40℃になって2階では寝苦しくなったが、夜間は気温が20℃を超えないこともあって1階ではまだ布団をかぶっている。こんなことは30数年で初めてのことだ。とは言え100年、200年、500年というスパーンで見れば度々あったことなのかも。

東日本大震災もそういったスパーンでは過去に何回かあったことなのだろう。なかったのは原発事故くらいで…
それにしても…大震災後の政府の手際の悪さ。地震から1ヵ月半も経って対応するために3つの組織を再編って…… 「地震津波」「原子力発電所事故」「復興」の3分野というが、こんな会議ばかりをしているから現場での被災地支援が出遅れるのだ。じゃぁ今まで何をしていたの?って誰でも思うわ。
この半世紀、日本は世界中で起こった天災への支援を貴重な国税を撒き散らして(主にアメリカに対して)良い顔をして来たが、実際に被災者がどうなるのか、起こる2次、3次の被害などについては学習していなかったとオバハンには思える。
長期展望は必要だが、「被災者はきょうの暮らしに困窮する」との視点が欠けていた気がしてならない。
パキスタンでも近年は100年に1度と言う地震(死者8万)や洪水(被災者2000万人)に見舞われた。アチェの大地震を初め、世界中でどれだけの災害が起こったか… そして、それらに共通する病気や被災者の困窮は世界共通で判っていた筈なのにと、政府の無策ぶりに腹が立ってならない。
言い訳はどうとでも出来ると。 震災直後の緊急支援、いまは生活を立て直すべく中期支援、そして長期支援とあるが…さてさて、政府機能はうまく働くのか。

さてパキスタン。当地でのニュースは津波被災が影を潜め、福島原発一色になった。
日本の悪しき文化(馴れ合い)がこの事故を招いたと。当然、日本への支援金が当初のバザー分のみで、その後は集まらない。



この3日間、首都大統領官邸前では大規模な抗議集会が開かれて、急に暑くなった風に乗って政府やアメリカに対する抗議が自宅まで聞こえる。米軍の無人機攻撃では民間人が巻き込まれるケースが相次いだこと、ラホールで住民2人を射殺した米スパイがパキスタンによって審理されることもなく出国してしまったこと等、国民が反発を強めている。
集会は次期、首相の声もある元クリケット選手、「正義行動党」のイムラン・カーンで、「米国人と同じようにパキスタン国民にも人権がある」と訴えている。 「正義行動党」は国会に議員を送り込んでいない小さな党だが、若者らに広く支持されている。もっとも年配者たちは彼の結婚などバックワードについて、あれこれと言い支持する人は少ないようだ。 
しかし、数々の問題のあるアメリカの駐留に対しての反米集会は(暑い中にもかかわらず)政党や宗派を問わず多数の市民らが参加したというのに国民の思いが反映されていると確信した。なにしろ自宅で居ながらにして3日間も彼らの集会を聞いていたから、集会内容には納得が出来たわ。