パキスタン洪水、食品は品薄

小雨模様の中、早朝より野外大バザールへ行ったら… 冠水によるのだろう、野菜が通常の4分の1しか出回っていない。売り手もトクラと呼ばれる買ったものを運ぶ人たちも、手持ち無沙汰でぼ~~っと暇をかこっている。野菜全般が超高値の中、荷運び代金は普段の「3分の1で良いから」と大安売りだ。
先々週、先週に比べて徐々に野菜が店頭に減って来ていて、葉もの野菜は極少となった。大きなバザールの中を駆け足で葉ものを求めて文字通り右往左往。ようやく1軒で見つけたほうれん草などは、ボロボロに傷ついたものでしかなかったが、他に変わるものはなし、ボロボロであっても売っていて良かった。 日増しに葉ものが減っている中、来週もほうれん草が手に入るか、どうかと案じられるので、思い切って10kg近くも買い込み、大鍋で一茹でして冷凍保存。茄子も多めに買って軽く揚げて、同じく冷凍。 急ぎ足でバザールを動き回って大汗、家では野菜の処理に大汗、久々に疲れた。

おまけに4日前から断食月が始まっているというのに… 小麦も砂糖も米もマーケットには少ない。現在のところ並ばずに普通に買える日常食品は豆とミルク、油くらいか。悪徳商人たちが隠匿し始め、品薄状態を作り出しているのだとは思うが、この聖なる断食月になんと罪深い所存か…。 収入の限られている一般市民の生活は物凄く大変になる。我が家でもスタッフたち30人分の食費予算を倍にしたが、それ以外にも現物支給で乗り切らないとやって行けそうにはない。

毎年、断食明けの祝日にはボーナスと共に、スタッフへは新しいパキスタン服を支給する。しかし今年は帰省するスタッフたちへは食料品を持たせようと、高めの値段には目をつぶって小麦粉や砂糖を特別注文、「確保」に努め始めた。明日、明後日には大量のアタ(小麦の荒挽き粉)や砂糖が届くだろうと少しは安心。
こんな調子では国内の治安悪化は避けられず、ガードマンを増やさねばならないかも…