医学部卒業

2月初め、NWA(日パ・ウエルフェアー・アソシエーション)から奨学金を出していた医学生が「無事卒業出来、国家試験にも通りました」と、医師免状を貰ったその足で挨拶に来た。 4月からは小児科医として半年間の研修の後、内科の研修に入る予定と。研修医になれば手当てが出るので、それまでの後2~3ヶ月は奨学金を頂きたいという挨拶だった。

ギルギットからペシャワールの医学部に入った当初は超生意気な学生で、自分は選ばれた優秀な者であるから奨学金の受け取りも当然のような態度だった。しかし6年間の勉学で学んだことは医学知識だけではなかったようで、真っ当な挨拶や、感謝の念も表せる大人になったと思う。

医師免状を見たときには、オバハンの方も「おめでとう~」と言いながら、嬉しくて涙がこぼれそうになった。奨学金の出し甲斐を感じる瞬間だ。こうして挨拶に来てくれると、人を育てるのには「意義」があると単純なオバハンは感動してしまう。