身近でも逮捕者が出始めた…

アメリカやフランスの大統領が直接ムシャラフに電話、陸軍参謀長職の辞任と、総選挙を早急に実施するように求めたとネットのニュースでは報道されている。そのせいなのか、政府はムシャラフ大統領が2~3週間以内に非常事態宣言を解除する可能性があると報じている。
言うだけなら幾らでも言える。今までにも何十回となく変節を重ねてきたムシャラフには、パキスタン国民の誰もが信用していない。

4日前の繰り返しとなるが、非常事態宣言では生存権、身体の自由、国内移動の自由、集会の自由、結社の自由、言論・プレスの自由、平等権は一時停止されるとした。 また、裁判所は引き続き機能を有するが、大統領、首相その他指名する当局に反する判決、命令等を行う権限を有さないとしている。
しかし人間としての権利を踏みにじられ、どうして黙っていられようか?
特に海外で「自由・平等・人権」を学んで来た人たち、海外で法律を学んで来た弁護士たちにとっては、「世界に対して恥ずかしい」という気持ちが強い。政府に対する抗議行動の先頭で彼らは頑張っている…

パキスタン最大野党の人民党(PPP)総裁ブットは、昨夕、ムシャラフによる非常事態宣言に抗議するため、野党主導の大規模なデモを主催すると発表した。現政府寄りの姿勢では、PPPに対する国民の支持が離れると思ったものか、明日9日はピンディとイスラマで抗議集会すると。13日はラホールからイスラマまでの300kmを抗議行進(ロングマーチ)、市民への蜂起を呼びかけている。
PPPが反政府の姿勢を打ち出した途端、オバハンの知り合いたちの周辺が騒がしくなった…
1本裏通りにあるPPP事務所の大きな党旗は降ろされた。幹部党員には逮捕状が出始め、警察には帰宅時を狙われるので「自宅へ帰れなくなった」と嘆く知り合いもいて、抗議集会阻止のため、昨夜から今朝にかけて1000人近い人がパンジャブ州だけで逮捕されているという。
息子の会社の顧問弁護士は、裁判所の弁護士溜まりにたまたま座っていたというだけで逮捕されたという。

非常事態宣言下でデモは禁止されており、強行されればミヤンマーの反政府運動より大きな騒乱に発展する恐れもありそうで、楽観は出来ない…

午後からBBCなどが見られるようになった。しかしネット回線が10秒毎に切れるようになり、不便極まりない。何事であれ、通常とは異なる状況になった時は要注意だ。