拉致被害者の家族はドバイへ

アフガニスターンで拉致されている韓国人21人の家族3人が、明後日の13日にドバイを訪問、4日間滞在。そこで、イスラーム諸国に人質の解放を訴えると。
現在のアフガニスターンは韓国政府から渡航禁止国に指定。またパキスタンも治安が不安定なためにという理由で、イスラーム諸国の中では比較的治安の良いドバイを訪問先に選んだらしい。

アフガニスターン、ガズニ州の知事は過日、ロイター通信に対して、「(当初の犯行は)現地のタリバーンだったが、数日後にはパキスタンタリバーンと同国軍統合情報部のメンバーが変装して現地に入り、情勢をコントロールしている」とパキスタン政府を批判。

アフガン人のパキスタンに対する被害妄想には、パキスタン人が大国インドに対して持つ被害妄想と同質のものがある。それぞれ自国の治安が安定しないのは、常に外敵が裏面で画策しているからと信じ込んでいる面が大きい。
報道によると、「ガズニ州の知事は、タリバーン側との電話交渉の際、犯人の1人がタリバーンなどが使うパシュトゥー語から、パキスタンで広く使用されているウルドゥー語に翻訳する声が聞こえた」という。

韓国政府の代表団(特使)は、早々とパキスタン政府にも協力の要請をしに当地へも来ているし、パキスタン政府内にはタリバーン側にコンタクトの付けられる人材、影響力を持つ人材もいることで、それが事実であっても不思議でもなんでもない。
その気になれば、たぶんオバハンにだって(何の影響力もないが)電話をするだけなら、それは可能かもしれない。
単にウルドゥー語に翻訳をする声が聞こえたというだけで、拉致の背後にパキスタン情報部がいるなどと断定して欲しくはないものだ。
後日、同知事の発言は問題になったが、これはアフガン人の被害妄想の一端をみせている。

アフガンのカルザイ大統領も、事あるごとにパキスタン政府を非難し、「誰がタリバーンを支援しているのかは、ずっと問題だった。平和大会議で解決策が得られることを望む」と厚かましくも発言しているが、そもそも(世間一般が考えている)このタリバーンなる存在は、最初はアメリカのCIAが資金を援助、活動に力を貸していたことを世界は忘れているようだ。
またカルザイ大統領自身も、自分がアメリカの飼い犬であることを、スッキリ忘れているのかな? 指導者ともなると、便利な口と頭を備えなければならないのかも…