韓国人の拉致

韓国人たちが拉致されてから2週間近くになって来た… 残念ながら犠牲者も2人になった……
拉致された本人たちにも、本国で待っている家族にも長い長い時間だろう… ただ、ひたすら待つことの辛さ重苦しさ、神を信じることでしか、神の試練と思うことでしか乗り切れない状況に来ているかと思う。
辛さを乗り越えられる人にしか、神の試練は与えられない…と言うが。

過日、韓国の特使がカルザイ大統領と会談、「事件の解決にむけ、アフガン政府が取るいかなる立場も尊重する」と言った段階で、犠牲者が出ることは両者に織り込み済みとなっている。
ただ、そうなると半分は助かりました!という選択肢では、タリバーンに半分殺せば獄内の仲間を釈放させられると学習させるだけになる。結果は、白黒、どちらかしかないのか?
タリバーンを獄から釈放すれば欧米から、韓国人に犠牲者が多くなれば韓国や世界の人道活動家から、カルザイ大統領は責められる。さぁ、どうする??

しかし、タリバーンによって韓国人拉致予告が早々と出ていたことや、統一教会がカブールで大規模な宗教行事を開催し、アフガン政府によって昨夏、追放処分を受けていることなどを考えれば、今回の事件は起こるべくして起こっている。
誰しも自分の信じるもの(神)は尊いと思う。同じように行く先々の国には、それぞれの信じる神がいることを認識、尊重しなければならないのだろう。
特にイスラーム圏で、イスラーム教から改宗させることについては命がけの行為だと再認識するべきだ。海外での宗教活動のみならず、宗教についての議論も控えろ!とは、昔から言われていることだ。それほど、宗教というのは過激になりやすく危険な存在ということなのだろう。

静岡大学の宮田律先生が、「イスラムに負けた米国」という本を出された。内容についてはまだ読んでいない。編集部がつけたのかもしれない題名だが、米国が負けたと言い切る痛快さについつい触手が動く。衝撃的な題名だ。

2004年春頃から、アフガン政府は田舎の小官吏にまで国際携帯電話を持たせて外国人の動向を監視(保護)するようになった。同時期、地方の軍閥傘下の小リーダーたちも競るように国際携帯電話を持ち出した。
インフラがすべて破壊され、首都には一般電話もまばらな時期、一般携帯電話などが皆無の時期に地方では(中東を中心に使用可能な)国際携帯電話が早々と通じていた。
自分たちの動向は常に監視されている、チェックポストを通過するたびに次への申し送りもされている。他に走る車もない荒野を自分たちだけが車で走っているところを反政府派やゲリラが(外国人や部外者を)拉致する行為、誘拐が簡単になったことをオバハンは責任上、どれだけ恐怖したことか。