パキスタン洪水支援は7日まで

1日、2日は約70日ぶりに降った雨上がりの快晴に恵まれ、爽やかで冷たく、しかもしっとり湿った空気は日本の晩秋11月半ば過ぎに近い感じかも。ぴっかり煌めく空から色々な枯葉がハラハラ、カラカラと舞い落ち、風情がありありの2日間だった。
そんな快晴なので外(庭)へ出ないのは惜しいとは思ったが、好天(乾燥が緩和)とともに好転した体調に、ようやく本を手に取る気になった。1年365日、本を手にしない日はないというくらいのオバハンだが、11月からこっち、本にはまったく手が出せなかったものだ。本はおろか新聞、TVさえも見ることが出来なかった。

さて、12月31日の政府発表によれば、洪水支援に来ている海外からの支援団体の活動は1月7日までに終了すべしと。 2005年に8万6000人の死者を出したパキスタン地震の時と同じように支援団体の撤退を求める、被災者たちにとっては実に過酷な政策だが、海外からの支援によりかからないようにと、被災者の自立を促すには、この政策が有効なのはオバハンも大体において支持はする。
幸い、オバハンたちNWAは海外からの支援団体とはみなされないために、活動(巡回医療と衛生教育、タンク車による水の配布)の継続は細々と可能だが、不便さは増す。まず第一にオバハンたちが現地へ行くときの警護を政府に頼めなくなる。

現地では、まだ井戸の復旧が出来ていないところも多く、おまけに井戸があったとしても電気がなくてモーターによる水の汲み上げもままならない。まったく・・・水なしで生きて行けるわけもないというのに。寒くて水の消費は減ったが、夏にはなかった皮膚病の疥癬ややシラミが増えた。テント村なれば大号令1つで洗濯や寝具・衣服の消毒がなんとかなったが、各家々を覗いて廻るわけにも行かず、これには先般からオバハンも頭を悩ませている。

洪水による最大の影響は、多くの家畜が犠牲になったことによる食肉の値上がり等に発する諸経費の高騰か。オバハンの事務所でもスタッフたちの食費が4割も高くなったものな… 最近では(旧北西辺境州)以外でのテロが少なくなったが、こんな状況では喰えない人々の暴発(強盗や泥棒)が増えるのは必須だ。某国際機関の発表によれば、パキスタンでは1日1$以下で暮らす人の割合が先年は50%だったのに、洪水以降は70%に増えたという。