ムシャラフ大統領の辞任は近い

夕方のバザールへ1年ぶりに出かけた。 2年前までは夕方になると夕涼みを兼ね、ブラブラと出かけるのが普通だった。しかし治安の悪化に伴い、この1年間余はそんな気にもなれず、家が一番と篭もっていた。 
きょうも「ジュースを飲みに行こう」と誘われて… 「怖いから行かない!」と何度も断ったけれど… 最終的には断りきれずに出かけた。が、バザールでは車の近くに怪しい人がいないか? またバイクが近寄って来る度に自爆テロではないかとキョロキョロ、ハラハラし、落ち着いてジュースを飲むどころではなかった。 誘った本人自身も、「落ち着いてジュースを飲んでいる場合ではないわなぁ~。早く帰ろう…」と言い出す始末だ。正直、怖かった。

しかし1年余ぶりに出かけたバザールは、驚くほど様変わりしていた。バザールの中には小奇麗な中庭が幾つか作られ、市民がゆったり憩えるようにとおしゃれなベンチが配置されていた。ただし駐車している車輌ナンバーを見れば外国人は少なく、小金持ちのパキスタン人が大半だ。 欧米の大使館は徐々に人員を減らし、縮小だというのを実感したな。


さて、いよいよムシャラフ大統領の辞任は近い。
先日から延々と続いているザルダリ(PPP)とシャリフ(PMLN)の会談は、元最高裁長官の復権という問題以外では煮詰まって来たようだ。 両党はムシャラフ大統領に対し、正式に辞任を求め、これが受け入れられない場合は大統領弾劾を目指すことで合意したという。 
しかし1977年以来、大統領に与えられていた数々の権限が剥奪されるのなら、両党に弾劾される前にムシャラフは辞任すると見られている。 これで両党の連立に残る最大の問題は、最高裁長官の件だけになった。