感覚のズレ

アフガニスターンで拉致されていた韓国人の中から、残念ながら犠牲者が出た。
韓国政府はタリバーンに対して、「罪のない民間人を拉致し、殺害した蛮行を国民と共に糾弾する」と言っているが、それは韓国側(我々の)価値観にしかすぎない・・・  オバハンはタリバーンの行動(テロや拉致)を決して認めるものではないが、過激派タリバーンにしてみれば、医療・教育に名を借りたキリスト教布教、宣伝活動としかみていない。また、そういう側面があるのも事実だろう。

拉致された韓国人たちは2~3のグループに分けられ、場所を特定されないようにと転々しているらしい(タリバーンのオフィシャルwebらしきものは、22日から更新になっていない)が、この場合、足手まといになったら処刑の対象になるのだろう・・・  先日、ワルダック州で殺されたドイツ人は糖尿病で薬が間に合わなかったとか。また今回の殺された韓国人も病気だったようで、邪魔になったとの情報もある・・・

現地ガズニ州では700人もの人々が、「外国人を人質にして、仲間の解放を要求するのはケシカラン!」とデモをしたと聞くから、アフガン人の中にも心あるがいることを知って欲しいと思う。
でも、アルカイダ系のメンバーの釈放を要求と言うからには、タリバーンの中でもアルカイダ路線なのかな・・・  その場合には、もっと悪い結果も考えられる。 政府とタリバーンの交渉が速やかに進むことを祈るばかりだ。

日本にアフガン人を招聘する某団体。
「陸路でパキスタンまで来るのは危険じゃないですか?誘拐されませんか?」
韓国人の拉致で神経質になったのは解る、しかし、一般庶民のアフガン人を拉致して、タリバーンにどんなメリットがあるというのか? ズレているよなぁ~~~

日本の外務省はアフガニスタンに「退避勧告」を発動したようだ。
この事件で、世界各国からの支援活動の多くが止まることになるだろう。2~3年前に国境なき医師団のメンバーが殺されて以来、国境なき医師団はアフガンでの活動を早々と中止している。