断食月が明け2日、糸のような新月が僅かに幅を見せた。きょうは家の前の通りにも行きかう人が少し見えた。治安の悪い折でもあり市内は緊張が続いているが、今のところ首都圏ではさしたる大事件は起こっていないようだ。
ダッカのテロ事件から1週間、重傷を負ったものの、お一人だけ助かった日本人の方があって、その生死を分けたのは何だったかと事件初日から気にかかっている。 そして助かった人質たちが暗誦させられたのは、クルアーンのどのスーラ(章)なのかとも。
生き死にはアッラー(神)の御心によるものとはいえ、治安の悪い国で生きて行く「命根性の汚いオバハン」は、クルアーンのどの章を暗誦出来れば助かるのか? やはり知りたいと思う。
クルアーンが神の言葉そのものであることを信じることはイスラーム教の信仰の根幹である。 クルアーンは全章114、約8万語もあって、全部を暗誦すると3~4時間はかかると聞いている。そのクルアーンの中でも最重要とされる最初のスーラ(章)は『開端章』であり、全イスラーム教徒必読(必誦)なので、おそらくテロリストたちはこれを公誦させたのであろうと想像するが、どうであろうか。
かって、日本人たちはイスラーム圏の人々から嫌われることも少なく、ましてや敵対して来るイスラーム教の人々も稀だったと思う。どこが分岐点となったかと言えば……やはり日本政府がアメリカに追随するテロ政策、イスラームに対抗しているとみられる政策を掲げるようになった時からであろうか。
ダッカのテロのような不幸に遭った時のことを想い、そのリスクを少しでも減らそうと思うなら、ポケット版のクルアーンをパスポートに挟んでおくだけではなく、クルアーンの最初の部分でも暗誦できるようにしておくべきかも……と、姑息なことを考えている。
以下、参考までにクルアーンの最初の章・・・・・・
ビスミッラーヒル ラハマーニル ラヒーム(慈悲あまねく慈愛深きアッラーの御名において)
アルハムドゥ リッラーヒ ラッビル アーラミーン(万有の主,アッラーにこそ凡ての称讃あれ)
アッラハマーニル ラヒーム(慈悲あまねく慈愛深き御方)
マーリキ ヤウミッディーン(最後の審きの日の主宰者)
イイヤーカ ナアブドゥ ワ イイヤーカ ナスタイーン(わたしたちはあなたにのみ崇め仕え,あなたにのみ御助けを請い願う)
イヒディナッスィラータル ムスタキーム(わたしたちを正しい道に導きたまえ)
スィラータッラズィーナ アンアムタ アライヒム ガイリル マグドゥービ アライヒム ワラッダーッリーン(あなたが御恵みを下された人々の道に,あなたの怒りを受けし者、また踏み迷える人々の道ではなく)