アフガンで日本人誘拐、そして解放??

夏のシーズンも終わりかけたので、モンスーン末期の蒸し暑いイスラマバードを離れ、ギルギットに来ている。昼間はまだまだ暑くて汗が出るが、イスラマバードに比べ乾燥地域のギルギットは過ごしやすく、良く寝られる。快適。
毎朝の短時間ミィーティングの後、バザールで買出し中にイスラマバードからの電話。電話が何よりも嫌いで携帯を絶対に持たないオバハンなので、運転手の携帯電話にまで事務所からの仕事が追いかけて来た…   曰く、「ペシャワール会の日本人スタッフが誘拐された」と。 で、アフガンの取材の手配準備をヒマラヤ山中からすることに… 
詳細は分からないものの、ペシャワール会にかって勤めていた関係者たちによれば、今までにも誘拐予告はあった由。中村先生を初めスタッフの方々も重々、気をつけておられただろうにと今後の成り行きに目が離せない。しかし、大変なことになったものだ。

超怖がりなオバハンが現地責任者をつとめる「アフガン難民を支える会ーSORA」などは、アフガンでの支援活動を超縮小。びびりまくってカーブルから外へも出ない。スタッフたちが誘拐されても身代金も出せない弱小NGOのオバハンたちには、首都圏内での活動しか出来ない。   日本人であるオバハンの安全基準とは異なるアフガンのスタッフたちだが、彼らからもついに「首都も危なくなりました」と、先日メールを貰ったばかりだ。
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先ほど、解放情報。やれやれ~~と思ったのもつかの間、誤報だって?? まったく振り回されるワ…

パキスタンとアフガン国境をまたいでビジネスをしている現地の人たちに色々聞いてみたら…
彼らの話を総合すると、「ジャララバード周辺では現地の金持ちを対象にして度々こういう誘拐は起こる。外国人の誘拐は余りないけれど…。でも、単なる誘拐ならば、ちょっとしたお金で解放される。誘拐した人たちは(現地では)わかっているので、村人たちが解放の窓口になって交渉をしているだろう。ただしタリバーンが絡んで、外国のNGOにはアフガンから退去して欲しい、あるいは誘拐を政府との交渉材料とする場合は長引くのでは?  パキスタンやアフガン人のちょっとした誘拐(誘拐というよりカツアゲ)は良く起こる」と言うので、身代金狙いの単純誘拐であることを祈っている。
とは言え…支援活動では、良くも悪くも現地との濃厚な接触が避けられない。現地では利害対立の村人が出て当然で、利害を挟んでのトラブルに巻き込まれることも、ままある。それは、オバハンたちにも当てはまることだ…