アフガン資産1兆円を凍結

アフガンの中央銀行保有する約1兆円の資産の大半は、前政権ガニ大統領、前々政権カルザイ大統領の頃から(アフガン国内よりも安全な)米国内に保管。これらの資産はアメリカによって8月から凍結されたままだ。タリバーンが8月半ばに首都に進攻して以来、アフガン国内では銀行に現金が無く、預金が引き出せずに人々は日々の食べ物にも困窮していると、度々のニュースだ。日本にいる知り合いからも、(違法だが)地下銀行を通じて日本からアフガンへ送金したいが可能だろうか?等、相談を受ける。
1昨日のカタールにおける米・タリバーン政権での話し合いも、アフガンの資産凍結の解除と共に、タリバーンによる政権の承認要求が最優先されたことだろう。米を中心とする国際社会はアフガン資産を押さえること等で、何としても自分たちで主導権を持ちたいようだ。が、そもそもはアフガンの資産であることを(世界中からのアフガンへ支援など等の資金や、海外からの送金分であったとしても)認識しなくっちゃな。米を中心とする国際社会は、その資金が新たなる戦闘準備に使われるのではないか等、案じているが、締め付ければ良い結果になるとは限らない! 国連などでは、タリバーン政権に悪用されないような安全策を講じた上で、制限付き解除にしたらどうか等と協議されているようだが、タリバーンが政権の座についてまだ2ヶ月。ガニ政権に近かった人への人道的な対応、女子教育、あれやこれや・・うまく整い、さらには国民が飢えずに済む、安心・平穏な国になることを即、望む国際社会がせっかち過ぎる。タリバーン側は女子教育や女性の職場復帰に関しても、確たる約束をしない。出来もしないことを口先だけで約束するよりも、凄く正直な対応だと思うがな。タリバーンは我々の埒外にいる人々、何でもかんでもイスラーム法に則り・・と。欧米日などの国々は理解不能なことと付き合って行くしかないのだ。

一昨日の雨は首都から車で1時間離れたカシミールで降雪になったと書いたが、北方地域では今年初のドカ雪だった模様。カガン渓谷では多くの観光客が雪で閉じ込められ、写真で見ても本当に湿ったドカ雪だ。本来なら11月上旬まで走れるバブサル峠4173mを越えてギルギット方面へ行く道路、これで来年の6月まで閉鎖だ。バブサル峠越えは旧のシルクロード、10年前までは片道1車線のジープ道だったが、敵国インドに近い山岳地域のため軍事道路として拡張された。おかげで従来からあるカラコルム・ハイウエーよりギルギットやスカルドゥへは3時間もの時間短縮だ。