物乞いをする人々

大きな窓の外に広がる緑を目にしながら大満悦。濃い葉陰に陽が当たり風に揺られて煌く、時折りの雨粒が葉を小揺らしする。前々からの椅子の位置に戻し、思っていた以上に快適なのを確認、幸せ。幸せってこんなに身近にあるんだと一人で笑っている。
気分も良いし子供たちも日本から帰って来ることなので・・と、2週間ぶりに買い物に出た。久しぶりに通る幹線道路に「イスラマバードは物乞いを無しにする」との大きな看板。いつもは物乞いなどで走行を邪魔され渋滞するロータリーがスイスイと走れる。
インドやパキスタンでの(プロの)物乞いはマフィアによって管理されているのだと。オバハンの家の直ぐ近くにあるモスク前にも何時も決まった年配の女性が配送されて来る。昔から物乞いには共同体があって、管理監督をしているのは大金持ちだと言われていたから、それがマフィアと呼ばれるものだとは知らなかった。誘拐された子供は腕や足を切り落とされ、プロの物乞いとして育てられるとも。また年若な女性には貸し出すための乳児もあるだと聞いてはいた。首都警察は月に2度、物乞いの取締りをするだけではなく、リハビリのために福祉センターへ送り、子供には教育を女性には職業訓練を施し、再び物乞いに戻った人には懲役刑もあるという。大学を出ても職につけない人が多いパキスタン、食べさせてくれる家族のない未亡人や孤児たちには厳しい現実(働き場所など)なかなか無いだろう。多くの社会問題を包括している「物乞い」たちの暮らしに光があれば良いと思う・・などと、無責任な感想を持ってしまったわ。