原発の汚染水

東京電力福島第一原発に溜まり続ける放射性物質を含んだ水、日本政府は2年後をメドに海洋放出すると決定。世界でも大きなニュースになり、パキスタンでも取り上げられていた。
被爆汚染された水は数々の処理を経て「処理水」と呼ばれ、アッソー大臣によれば飲んでもまったく大丈夫だと言う。原発による被爆・被害が取り沙汰されていた爆発当初に比べると、直ぐに健康障害が出ないこともあり、目に見えないだけに被曝リスクを説明されてもピンと来ないし、大丈夫といわれても「ハイそうですか」とも言えない。政府・電力会社などには原発設置を考えた段階から(地震による爆発がなくとも)処理水の処分は避けては通れないとの理解があった筈だ。食べたら排泄する・・と同じだ。
日本では「他人を信じられない人=性格悪??」でもあるかのような、特殊な(暗黙の)教育がある。故に、他人を信じやすい素直な性癖の人が多いから、広告やキャンペーンによっても簡単に左右され易い。まぁ、まさかアッソー大臣の言うことを鵜呑みにする人は、多くはないだろうが。
原発は安全。その安全幻想はどう植え付けられたのか・・1970年代から3.11直前まで莫大な広告費をつぎ込んで作られてきた『原発広告』 戦後、もっとも成功したプロパガンダとも言える「本」が出版されている。書いたのは元博報堂社員だというノンフィクション作家だ。復興庁は電通に3年で10億円もの広告費を支払い、原発事故の風評払拭のために「放射線等に関する情報発信事業」なるものを発注していたと。まぁ、こうした子供にも解りやすいイラスト付きの可愛い広告も、わざわざ見に行かない限り、影響はされ難いかもしれないが・・それにしても可愛いイラストで、安全と思い込まされ易いわ・・
ただ、いくら処理された水だと言い張り、国際基準に合致したモノであっても、含まれるモノが「無」ではないのだから・・海洋放出は環境への蓄積は免れん。海洋放出しているのは日本だけではない、だから良いと言うものでもないわなぁ。こうして数々の汚染を先送りし、地球上の環境を悪化させて行く我われ・・罪深いよな。環境活動家のグレタが涙を浮かべて怒るはずだ。オバハン個人に出来ることは、地球上の環境を悪化させないために生ゴミを初めとする、諸々のゴミを出さないようにするくらいしかないが。