西瓜の中身

パキスタンに来て40何回目かの断食月。さほど暑くもないこの季節、夜明け前から日没までの時間も長くは無いから楽な断食月だ。子供たちの学校はオンライン授業だが、クラスの多くが断食をしているというので、我が家の12歳も断食をすると言う。おかげで昼ごはんの準備に手が取られず、ゆっくりパソコンと向かい合っている。
先般、小中高校時代の友人から60年ぶりにメールを貰って、「日々、緊張感のある変化に富んだパキスタンが日本より性に合っている」なんて返事を書いたが、よう考えてみたら・・日本での暮らし、オバハンは日本人らしい普通のルールが守れんと言うか、普通が出来ないので苦手なのだと思った。娘や息子には何時も怒られている、「なんで普通が分らんのか?普通に出来んのか」と。
パキスタンで暮らせて本当に良かったと思うのは、昨日も野外大バザールで買った西瓜、包丁を入れたら中からドバッっと300ccものジュースが溢れ出し、オバハンの服がびしょ濡れになった。熟れ過ぎで食べられんからと店まで取り替えに行く寸前で息子に捉まり、こっぴどく怒られた。「手間暇ガソリン代の方がかかる、捨てたらエエやん」と。オバハンにも、それは理解出来る。だが「廃棄は出来ん!」妥協もできん。要は納得がいかん。ここで妥協したらオバハンで無くなる!交渉では負けたことがない、交渉負けの汚点をつけたくない! 怒る息子を振り切り再度、果物屋へ。

お嫁チャンがいつもいく高級果物屋では、「西瓜の中身が赤いか白いか見えん、ワシらは神様やない!」って開き直るそうやが、それを認める方がオカシイ。とは思うが、それが通るのもパキスタン、通らないのもパキスタン