熟柿がわらび餅になると

ごく常識的な日本の方々とは、意図せずどこかでズレてしまうオバハン。どうでも良い事柄への好奇心と食べ物への拘りで日々を過ごしている。この季節、どこにでもある熟柿さがしは簡単だ。
問題は「はったい粉麦こがし」だ。ネットで調べると「はったい粉は大麦の粒をゆっくり炒って砕いてウンヌン」と続いているではないか。いいぞ、いいぞ!パキスタン暮らしで何が嬉しいかと言えば、手間暇かけるスローライフ、この不便さを楽しめることだ。日本のように(例えば、白味を泡立てるには泡だて器)この手作業にはこの電気器具とならないところが、たまらなく嬉しい。自分の知恵と工夫が生かされるパキスタン暮らし。
だが、小麦ではなく大麦と!こいつにはいささか頭を悩ました。小麦の粗挽き粉、全粒粉なら毎日スタッフたちの食卓にあがる。しかし大麦なんてシロモノが簡単に手に入るのかね? 
はったい粉麦こがし」つくりは、まず大麦を捜すことから始まった。で、何でも揃っていると噂の隣町、ラワルピンディにある超大型のショッピングモールへ。車で往復3時間余もかかったが大麦の粉が無事に見つかり、フライパンでゆっくり乾煎りするだけで「麦こがし」らしきものに化けた。    
しかし、この季節どこにでもある筈の熟柿が見つからん。オバハンのわらび餅はどうなるのか!こうなったら柿の産地まで片道6時間走る~~~ ついこの間も、12時間ぶっ通しで走ったばかりで、運転手には気の毒だが。

冬至が過ぎ、これから日増しに日が長くなって行くと想うだけで嬉しい。今朝の気温は2℃、午後になっても15℃にしかならないが、もう2週間もすれば陽射しが変わって春めいて来るだろう。