セカンドレイプ

セカンドレイプ」なんとおぞましい単語であろうか。

裁判で勝訴を勝ち得たものの、裁判を起こした後には出身や経歴など等、あることないことをネット上などに書かれ、伊藤さんはどんなに心を痛めたことだろうか。性暴力を受けた被害者が、その後においてもさらなる心理的社会的ダメージを受けるとは。

そもそも日本社会に限らず、性暴力を受けたと届をするだけでどれだけのエネルギーを費やすことか、その想像は難くない。届け出をしたところで何度でも同じ説明を微に入り細に入りさせられるとはよく聞く話だ。挙句の果てが「隙があった」などと言われてみれば・・・法廷での説明も含め、被害者、あるいは家族によほど強靭な精神力がなければ告訴など出来るものではないだろう。性的被害を受け、人生(観)が変わってしまう人もあろう。オバハンのように、どこか神経がズレている者でさえも、我がことと想像し、公的機関での何度もの被害説明には怒り狂ってメゲるかと想う。伊藤詩織さんは良く頑張った。伊藤さんが勝訴を糧に、その意義を生かす方向へ進むことを祈っている。

パキスタンでは女性の人権は低い。元首相のブット女史のような女性もいるには居るが、まずまず超々々特殊だ。そしてパキスタンでのレイプは日本などと比較にならないくらい日常茶飯事だ。強姦被害者であっても、イスラーム法では「私通」とみなされ、強姦されている現場を見たという証人が4人ないことには有罪だった。数千人単位の女性が牢につながれていたという、物凄い現実が10年くらい前まではあった。その後、ムシャラフの時代だったかに「女性保護法」に署名がされ、女性は保護されるべき存在??と制定はされているが、今も現状は厳しい。

レイプされたと告訴をしても、4人の目撃証人だとぉ? ドアホかぁ?オバハンには信じられない当地の現実に、人ごとながら怒り狂った記憶がある。

国連の数字によると、世界では10人に1人が性的暴力を受けると。なんとおぞましい。